『おもひでぽろぽろ』(1991年)

おもひでぽろぽろ [DVD]

高畑勲監督作品。農村問題の描き方は今見ると陳腐に感じられるのだが、公開当時のバブル期だとそうでもなかったのかな。また、主役の(大人時代の)タエ子がウブすぎるのも気になった。相手役のトシオの下心なんて最初から見え見えだったと思うがなぁ。

原作の漫画を読んでいないので分からないのだが、このへんは原作では細かな描写が違うのかもしれない。

見どころは子ども時代だろう。特に最後の貧乏な「あべくん」の話は良かった(彼はあれからどういう人生を送ったのだろうか)。子ども時代の話は実際にあったことを基にしているのだろうと想像する。主人公も漫画の原作者も女性なので、女性のほうが感情移入しやすそうな内容ではある。

大人時代のタエ子に「ほうれい線」が見えるのは現実味があって良いと思った。逆に、子ども時代の子どもたちはみんなかわいすぎるかなぁ。いくら都会っ子であっても、当時はもっとクソガキだらけじゃなかったかな。