『コクリコ坂から』(2011年)

コクリコ坂から [DVD]

事実を小出しにせず、最後にまとめて大どんでん返しにしたほうが盛り上がったと思うがなぁ。最後は軽いアクション場面で無理やり盛り上げた感がある。

特にSFX場面もないので、実写版のアイドル映画にしたほうが似合いそう。原作漫画から大きく設定を変えているらしいし、画風もぜんぜん変えているということもある。

カルチェラタンという高校の文化部部室棟も映画独自設定らしいが、実際にあったなら女の子には見せられない「モノ」がたくさん詰まっていそうだ。男子高校生なんてそんなもの。良くも悪くも、この映画は高校生活をだいぶ美化して描いているなと。清く正しく美しい高校生活。

1960年代前半という時代設定も映画独自ということだが、いまいち映画から60年代らしさをあまり感じられなかったのであった。まず主人公の女の子の雰囲気が60年代っぽくないのだな。

宮崎駿の息子、宮崎吾朗の監督第2作目。前作の『ゲド戦記』よりはずっと良い映画だと思う(というか前作がアレだった)。ただ、学園青春ものなら『耳をすませば』のほうが出来が良いかなと。