2005-06-12 日経新聞「はじめの一枚 油彩画・高橋由一の闘い」 芸術 ちょっと記事より覚え書き。 20年前にイタリアとドイツで、「日本近代洋画展」が開かれた。ところが… 明治以降1960年代までの日本の洋画史を総覧する内容で、黒田清輝や小出楢重、梅原龍三郎らそうそうたる作家が並んだ。ところが、会場に立った日本人は内心、がく然としたという。その印象は画家、野見山暁治の言葉に凝縮されている。 「壮観なはずなんだが、ヨーロッパで見るといささか趣がちがう。ぼくが憧れていた数々の名作は、急に色褪せて、西洋風の身すぼらしいものにかわっていた」(1994年『近代画説』) かろうじて見られたのは一度も西洋で学ばなかった岸田劉生、萬鉄五郎、それに「花魁」の由一だけ。 ふーん…。