世田谷美術館「堂本尚郎 展 絵画探求60年の足跡とその未来 1945-2005」

企画展 | 世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM
初期の作品は、きちんとした(?)絵画。このころの代表作『街』は、名画のオーラが出てる気がした。これ、いちおう日本画なんだね。
次は「アンフォルメル」時代。このころの作品をひと言で表現すれば「グチャー」(汗)。僕はこういうの結構好きなんだけど、絵の具が垂れているのがイマイチ気に入らないんだよなぁ。遠くから観れば、なかなか綺麗で素敵。
「二元的なアンサンブル」「連続の溶解」の時代は、少しすっきり。でも凄い厚塗りは相変わらず。個人的には、「連続の溶解」という言葉の意味がイマイチ分からんのです…。
「惑星」「蝕」「連鎖反応」「臨界」の時代は、円をモチーフとした幾何学的な絵画が中心。何というか、スケールがデカイというか密度が濃いというか、そんな作品が並ぶ。
近年は「無意識と意識の間」というシリーズが中心。それまでのパワー全開みたいなものとは打って変わって、犬の足跡みたいな(?)シンプルな作品が並ぶ。ホッとしますな。プログレッシブ・ロック路線からシンプルなポップ路線へと路線変更した感じ? 21世紀的になったとは思う。
…というわけで、正直いって全体的にイマイチ作品と波長が合わなかったのが残念。全く波長が合わないというわけではなくて、受信出来るんだけど雑音が多いというか。受信機の性能がよくなったら、きちんと受信できるかな。