佐藤美術館「岡村桂三郎 展」

海女の珠とり―海士 (お能の絵本シリーズ (第1巻))
またもや僕の方向音痴能力(?)が炸裂し、美術館まで辿り着くまで随分迷ってしまった(泣)。「その道をすすむと大きな通り(外苑西通り)にぶつかります」の「その道」が、あんなに寂しい道とは思わなかったよ。
それにしても、この辺一帯は殺風景な街だなぁ。
http://homepage3.nifty.com/sato-museum/exhibition/exhibition_01.html

近年、「日本画」というジャンルから抜け出し新たな表現を確立しつつある岡村桂三郎の個展を開催します。
2002年に発行され話題となった絵本「海女の珠とり」はお能の物語「海士」を、観世流能楽師である片山清司が子こども向けに書き下ろしたものです。そこに、岡村桂三郎の独特の感性による原画が加わり、子どもからおとなまで楽しむことのできる名作となりました。
命がけで子どもの将来を願う母親の深い愛情という普遍的で壮大なテーマを岡村の18点の作品はダイナミックかつ繊細な表現力でみごとにあらわしています。
本展は、この絵本の原画と最近作により岡村桂三郎の新たな表現哲学を展望しようとするものです。

まずは絵本の『海女の珠とり』。仏教色の濃い話だが、結構、泣けます…。岩絵の具(たぶん)のキラキラした原画の表面の輝きは、製本された絵本にはない魅力。色使いが綺麗。
絵本以外は、遺跡の壁画みたいに味出し加工(?)されたような大作が中心。よくも悪くも、何が書いてあるのか分からない作品かな。画題の背景が理解できたら、もっと楽しめるのかもしれない。