東京都庭園美術館「田原桂一 光の彫刻」

http://www.teien-art-museum.ne.jp/contents/image/left_photo.gif
何と田原桂一本人がいらっしゃいました。人のいい児玉清みたいな雰囲気(?)。話しぶりも至って普通で、よくも悪くもカリスマ性はないなあ(笑)。

「都市」

初期の彼は完全な写真家。「都市」の作品群はパリの街角をモノクロ写真*1で写したもの。
個人的にはあまり感銘を受けなかった。写真が小さいせい? 僕って単純だから、大きな作品の方が好きなのよね。

「窓」

屋内から窓を通して外を写した作品。ガラスの汚れた窓が多いのだが、その汚れがいいアクセントになっている。作品によっては、油絵を見ているような気分になるなあ。
田原桂一は「光」を探求しているとのこと。…僕には難しいことは解からないのだが、例によって気軽に直感で鑑賞してます。

「ポートレイト」

その名の通り、人物の写真。

「ポラロイド」

何だか判らないキラキラしたものをモノクロで撮影したもの。写真に対して、細い針金のようなもので無数の線を引いて特殊な効果を与えているように見える*2。なかなか綺麗な作品群で、目の保養になった。
このシリーズはパッと見の印象が強く、解かりやすい。

「エクラ」

やはりキラキラしたものを撮影したもの。今度は「大きな2枚のガラス板に写真を挟んで展示する」という*技*を使っている。
正直言って、僕はいまひとつその技の効果を実感できなかった…。

「トルソー」

ガラス、石灰石、アルミ、布に写真を印画したシリーズ。一番作品が多い。
感動したのが、横たわった裸婦のトルソーの写真を2枚の布に印画し、それを微妙にずらして展示された作品*3。絶妙な効果を生んでいると思う。何度も表からも裏からも鑑賞してしまった。

オブジェ、等

近年、田原氏は写真だけでなく、美術館のアプローチに設置してある巨大な「光の門」を代表とするオブジェ作品も作成している。
木の枝のようなY字型のオブジェがいくつかあったが、あれは何を意味するのかな?
そうそう、田原桂一デザインの照明器具やテーブルも展示してあった。照明器具には蛇皮、テーブルにはエイ(?)の皮が使われているようで、意外に面白い。商品化したら売れるかも*4

「光の彫刻」インスタレーション

屋外の作品。前述の「光の門」や、美術館の壁に何やら映像作品を映写した作品とか。
ただ、冬の外は寒く、じっくり鑑賞するのはちょっと気合が要るのであった…。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/tahara/

*1:彼の作品は大抵モノクロ。

*2:コレって何ですか?

*3:我ながら、説明が下手だなあ。

*4:(追記)どうやら市販されているらしい。http://www.angenoir.jp…でもここのサイトの説明では、何を売っている店なのかよく分からないなあ。ブルジョワっぽい店なのはよく分かった(笑)。