週刊日本の仏像 No.45「葛井寺千手観音と獅子窟寺・薬師如来」
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葛井寺の千手観音坐像(奈良時代・国宝)は、千手観音の現存最古の作例だそう。本当に1,000本の手がある、いわゆる「真数千手」である。
個人的には、この1,000本の手は造形的にちょっと無理があるような…。手には見えず、光背か何かに見える。ちなみに後頭部の大笑相も当初のものが残っていて、写真も紹介されている。そんなに大笑いはしていなかった。
本誌のもうひとつの主役が、獅子窟寺の薬師如来坐像(平安時代・国宝)。唇が、平安時代前期らしくセクシー。大半の螺髪が後補みたいで、ちょっと浮いて見えるのが惜しいかな。
その他、野中寺の弥勒菩薩半跏像(飛鳥時代・重文)等、本誌には大阪の有名な仏像が紹介されている。仏像ではないが、四天王寺の扇面法華経冊子(平安時代・国宝)は色鮮やかな彩色が残っていて、美しい。