東京国立博物館「対決−巨匠たちの日本美術」

円山応挙 (新潮日本美術文庫)

強く印象に残ったのは、円山応挙の『保津川図屏風』(重文)。応挙の絶筆だそうだが、絵に力がみなぎっているではないか。水の流れの表現が素晴らしい。

曽我蕭白の『群仙図屏風』(重文)は波がウニウニした右隻のほうが有名みたいだが、怪しい人物や動物がたくさん出てくる左隻も興味深い。これは江戸のセンスじゃないね、昭和のセンス。間違ったディズニー(?)と言うか。

俵屋宗達尾形光琳スノッブ(?)な絵は、相変わらず苦手なのでした。

仏像は、運慶快慶、それに円空木喰の作品が。円空の秋田・龍泉寺十一面観音菩薩立像の細い目が、特に気に入った。