三井記念美術館「奈良の古寺と仏像 会津八一のうたにのせて」

会津八一と奈良―歌と書の世界

仏像と会津八一のうたを絡めた展覧会だが、あまりうたのほうは見ていません(汗)。

最初のほうは、飛鳥時代くらいの金銅仏が中心。「聖闘士星矢」型(?)比較的大きな菩薩立像(飛鳥時代・重文)が特に見どころだろう。

その後は、お寺ごとに仏像を展示してある。東大寺の四天王立像(鎌倉時代)は、特に持国天が優れている(他の三天はちょっと堅い感じ)。アフロヘアの五劫思惟阿弥陀如来坐像(鎌倉時代・重文)は、頭も手も大きなド迫力の仏像。髪はドリアンみたいだ。

西大寺の塔本四仏像(奈良時代・重文)は、私が思うにこの展覧会の一番の見どころ。つりあがった目とふっくらした頬が印象的で、木心乾漆造。4像が一堂に会するのは約20年ぶりとのことだが、一箇所にして集めてあげてほしいところである。

このうち2仏は宝生如来と阿閦如来だそうだが、奈良時代にこのような純密的な仏像があったのだろうか。奈良時代作という見立てが正しいなら、尊名は後付けかも。

一番最後の元興寺如意輪観音菩薩立像(鎌倉時代)は、あまり色気(汗)は感じないがバランスの良い優品。檀像風の素地仕上げ。