週刊日本の仏像 No.33「東寺 兜跋毘沙門天」

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異国情緒溢れる東寺の兜跋毘沙門天立像(中国唐時代・国宝)は、とにかく怖いのである。本誌には顔の原寸大写真が掲載されているので、ますます怖い。つり上がって大きく見開いた目が堪りません。

普段は宝物館に展示されてあるのだが、隣に旧食堂のデカい千手観音立像(平安時代・重文)があるので、ちょっと割を食っているかも。

兜跋毘沙門天は模刻像がいろいろあるけど、腰のひねり、そして鎧(金鎖甲)の細かい彫りは、この「原本」が一番かと。

そうそう、この像は平安京の羅城門に安置されていたとされているが、最近の研究によるとどうやらその説は怪しいらしい。像の製作時期と門の建立時期が合わないとのこと。