週刊日本の仏像 No.49「三仏寺(三佛寺)蔵王権現と山陰、山陽の古仏」
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鳥取県の三仏寺(三佛寺)は、断崖絶壁に建っている投入堂で知られている。役行者(役小角)がエイッと投げ入れたとの伝説があるが、建立時期(平安時代末期)がずれていることもあり、まあ当時の大工さんが命懸けで建てたと言うところなのだろう。僕がここを参拝することはないんじゃないかなぁ(怖いのはイヤ)。投入堂には現在は登ることはできないが、その近くまで登ることさえ危険みたい。
投入堂の本尊(現在は宝物殿へ移設)は、7体の蔵王権現立像(平安時代・重文)。そのうち1体が特にデキが良く、片足の振り上げ方も極まっている。他の6体はいかにも地方仏らしい素朴な像で、足の上げ方も控えめ。中にはぜんぜん足を上げていないものもある。
その他、今号には中国地方のいろいろな仏像が紹介されている。特に、広島県の龍華寺の十一面観音立像(平安時代・重文)は美しい。あと広島県の耕三寺と岡山県の東寿院には、快慶作の仏像がある。