東京国立博物館「誕生!中国文明」

夏王朝  中国文明の原像 (講談社学術文庫)

この手の中国文明展は、なんだかんだで見てしまう。今回は途中からいろいろな時代のものをごちゃ混ぜに展示しているので、気を抜くと頭が混乱するかも(たぶんあえてそう展示しているのだろうが)。

特に印象に残ったのは、春秋時代の『神獣』。よくぞまあこんな奇怪なものを想像できたことよ。

虎の身体に龍の首と亀の脚を持った怪獣が舌を出しています。頭上には6匹の小さな龍がいます。背中の孔には屈曲した台がはめこまれ、その上で別の動物が躍動し、さらに龍をくわえています。

仏像も数は多くないが展示されている。白眉は龍門石窟の宝冠如来坐像(唐時代)かな。鼻は欠けているが、西域の影響を感じさせる美仏である。石灰岩製のかなり大きな石仏で、運ぶのが大変だったろうね。